雪国。
出張では初めての北海道上陸を果たす。旅行を含めても、14年ぶりの上陸になるだろうか。
函館駅前は吹雪いていた。地元の人に聞いてもこれほどの荒天は年に一度あるかないかだと言う。手袋をはめていなかった指先がにわかにじんじんと痺れてくる。顔に粉雪がぶつかってきて歩きづらい。もとより出張なので仕方ないが、観光がてら街をぶらつくことは諦めた。
暖房のよくきいた定食屋とラーメン屋をはしごして、宿にたどり着く。明くる朝眼を覚ますと、暴風雪はさらにひどくなっていた。ほうほうのていで仕事を済ませ、津軽海峡を渡る。
青森も引き続き吹雪のなかであった。車移動であったが、道路と歩道、中央線の位置がさっぱりわからない。路面の状態も悪く、何度もABSが作動した。どうしても雪国は慣れない。
月並みながら、これだけ厳しい天候なのに、経済が麻痺せずに回っていて、普通に移動して、普通に食事が摂れることには感動を覚える。まだまだ全然知らない日本がたくさんあるなあと思う。