4月1日。

4月1日の独特の空気感が好きだ。新しい環境に臨む人のワクワク感がきっと伝染してくるのだろう。もちろん、ワクワク感だけでなく不安や失望もあるのだろうけど、それらも含めてなお新しい環境に臨む人には、周りの人にプラスの作用をもたらすなにかが詰まっているのだと思う。

僕にもそんな4月1日があった。どちらかというと不安の方が大きかったかもしれない。テンションの高さを装いつつも、心のなかはずっともやもやとしていた。ただ、そのもやもやがあったからこそ、今の自分があると言うこともできるのかもしれない。

それからいろんな4月1日を経て、今年の4月1日もまた、11年前に負けないくらいにもやもやとした気持ちで僕の心は埋められている。できるようになったことは増えたはずなのに、逆に心の自由さは狭まったような気がして、気分が沈む。それでも、淡々と目の前のことを真摯にやり続けるしかないのだろうけど。

12回目の4月1日は、この11年間で一番あの日に似ているように思う。