焼け野原。

金融緩和の出口としてのハイパーインフレもしくは財政破綻が起こった後の世界はどうなるんだろう、ということを考えている。端的に言えば国が貧しくなる、ということなのだろうけど、どのくらいの混乱があるのか、実際にその局面にぶちあたった時にどう感じるのか、なんとも想像がつかない。戦後のハイパーインフレとそれに伴う混乱に比べれば実害としては大したことはないのだとは思うけど、今の生活に慣れきっている現代人が受けるショックはそれ以上なのかもしれない。さしあたってはここ20年程度で似たような経験をしている韓国の歩みが参考になるのではないか。

結局のところ、焼け野原のあとに、焼け野原になったからこそ出てくる新しい芽が出てくるのだろう。米国が80年代までの苦しみのあとに情報産業を花開かせ、韓国がサムスンを育てたように、世界に買ってもらえる、今までになかったプロダクツを生む企業が出てくるのだろう。

焼け野原になってもまた働けばいいのだ。落ちるところまで落ちれば、既得権益抵抗勢力も全て消え失せて、シンプルに良い方向へ向かおうとすることができるようになる。僕よりも下の世代の人たちは、既にそんな未来を見越して動いているようにも見える。