粉もの。

わが家には義父にもらったたこ焼き器がある。粉ものが食べたいなと思った時には戸棚から取り出してたこ焼きを作ってみる。自分で焼くようになったのはここ3年くらいのことだ。

大阪生まれでありかつ、小さい頃から土曜のお昼ごはんなどで日常的にたこ焼きを食べてきたので、さぞかしたこ焼きをうまく作ることができるのだろうと思いきや(厚かましいことに自分自身でもまぁそれなりに焼けるだろうと思い込んでいる節があった)、僕はたこ焼きを作るのがめちゃくちゃ下手である。いつだったか、友人が遊びにきた時にたこ焼きでも焼こうかとなったが、でき上がったたこ焼きが散々の代物(ほとんど球の形をとどめていないうえに焦げすぎ)で、大変申し訳ない思いをしたことがある。それ以来もちろん人には出していないのだが、自分で食べるにしても、何度作っても味が安定しない。

原因ははっきりしていて、分量をきちんと計って作らないという当たり前すぎる理由である。ただ、ウェブなどにあるレシピ通りに作ったとしても、たこ焼き器との相性や、油のひき方、たこ焼きのひっくり返し方などで全く違う代物になってしまう。ちゃんとしたたこ焼きを焼ける人は、それらのバランスを全てクリアできるさじ加減を会得しているということだ。いや、むしろこんなごたく並べる以前に僕が料理のセンスなさすぎなだけという可能性の方が高いが。。