度量。

僕の仕事は平たく言えば入札案件を取ってくることになる。今まで参加できなかった入札に加えてもらうべく営業したり、入札の勝率を高めるために周辺情報の収集に動いたり、入札よりも有利な条件で案件を取れるようになるべく努めたり、そんなところである。

入札であるからして、勝つことが目的なのだが、勝ったからといって素直に喜べないこともある。2位との差が大きければ正直言って落胆の方が大きくなる。そもそも入札に勝ったから利益が出るというわけではないのだ。案件を取った金額が高ければ、利益が出るどころか損失を出して終了、にもなりかねない。

しかしながら大きく負けてしまえば次回の入札に参加させてもらえないこともある。Jリーグに例えれば最下位になって陥落するようなものだ。2位ならばそのような心配はないのだが、それとて負けは負けである。

安く買えることが1番なのだが、安く買うことだけに固執していては、成長はないと僕は思う。時に失敗して辛酸を舐めることがあるとしても、高く踏み込んで挑戦してみなければ見えてこない世界もあるはずだ。結果、高く買うことになったとしても、笑って飲み込める人でありたい。