疾走感。

木曜日から休暇を取っている。結婚に伴う慶事休暇ではあるが、特に新婚旅行に行く予定もないので、今の時期に取っている。少しづつ結婚式の準備をしたり、昼から惰眠を貪って冬から春の疲れをとったりしている。日々たっぷり寝ているのだがそれでも数時間すると眠くなる。今まで休暇といえばいつも海外に行っていたので、平日の昼間に連日ぼーっとしているシチュエーションかなんとも珍しい。こんなにぼーっとしてるのは、7年前の大学卒業直前以来かもしれない。

とはいっても、日々のルーティンとしてRSSリーダーのチェックをしたり、若干ではあるが電話で仕事の対応をしている。最近安藤美冬さんが情熱大陸で特集されたり、ノマドに関する話題をよく目にするが、サラリーマンの身分を保ったままで、週の半分を在宅で仕事ができれば、仕事自体に対するストレスはかなり解消するのではないかと思う。金融系の職種でも、もはや技術的には不可能ではないはず。家にいながら、そんなことを考えていたりする。

★★★

人はみな、前に向かって走り続けているように感じる。走るのを止めることが許されない社会になっているように思う。一日休めば、取り戻すのに三日かかると昔は言ったけれど、今は一日休むことによってついた差は、後からどれだけ頑張っても縮められないんではないかと感じることもある。限られた時間で効率よくタスクをこなすことが無条件にもてはやされる。そんな流れに自分の心と身体を合わせていくことを求められる。その流れに合わせていくことも簡単なことではないが、あえて流れに乗らずに生きていくことを選ぶことはより困難な道である。会社や学校といった組織に属さず走り続けていくことのほうが何倍も難しい。

走り続けることができず、心や身体の調子を崩してしまう人が、本当に多くなっている。いったん走ることをやめることで、さらに精神的に引け目を感じてしまうこともある。順調に走っているように見える人ですら、体調を崩すまで走り過ぎてしまうことも多い。もしかしたら、走ることをやめることに根源的な恐怖感を抱いているのかもしれない。そんな恐怖感を抱きながら走るしかない社会なんて、少しおかしいんじゃないだろうか。

本当にここ最近は、寝ても寝てもすぐに眠たくなる。知らず知らずのうちに、疲れが蓄積していたのかもしれない。せっかくだからこの機会に、気づかないうちに溜まったものを、全部吐き出してやりたい。