デジャブとデジャブ。

交流戦に入ってマリーンズが沈み込んでいる。2勝6敗2分という成績もさることながら、タイガース戦の2つの勝ちを挟んで6連敗と3連敗が続いているというのが、なんとも重苦しい。要するにタイガース以外のセ・リーグの球団に勝っていない。昨年まではマリーンズ(のみならずパ・リーグもか)といえば交流戦では見事に勝ち続けるイメージしか植えつけられていないので、ことさら堪える。

原因は故障者の続出にある。開幕スタメンのうち4人が怪我などで一軍を離れている。先発投手の顔ぶれにも怪我人が出ている。若い選手がなんとかその穴を埋めようとしているが、なかなか結果につながっていない。例年マリーンズファンは梅雨明けから夏過ぎまで「修行」を強いられるが、今年はより早い時期からマゾっ気を出さなければならない状況である。むしろ、今年は若手の育成の年として割り切るべきなのかもしれない。

そんな、まだまだ一軍レベルには足りない若手が奮闘している姿と今の民主党はなんだか似ている。自民党が良いというつもりも毛頭ない(震災前は二者択一なら自民のほうがまだましと思っていたが、震災後の対応をみるに、自民がもし政権与党であっても今以上の対応ができるかというとはなはだ疑問に感じざるを得ない)が、やはり今の民主は能力不足であると言わざるを得ない。

しかし個人的には、もはや我慢しながら民主にあと3年政権を担ってもらうしかないのだと思う。こんな時期に震災がきてしまったのは痛いとしか言えないが、今の政権よりも、「トップを変えれば何かが変わるはず」と信じきっている国民とこの国の政治システムが今の混迷を招いたとしか言えないだろう。とことんみんなで苦汁をなめて、新しい人材が育つのを待つしかない。それが嫌なら日本を脱出すればいい。今さらとっかえひっかえしたところで、どの党も素人集団としか言えない。我慢して使い続けなければ誰もモノにはならないのだろう。

見方を変えれば、菅さんはしぶとく頑張っている。病気?やら逆ギレやらで辞めていったここ数年の総理よりも立派だと思う。暗黒の時代を過ごしたマリーンズファンとしては、今の政権を見守りながら、新たなグランドデザインを描いていくしかないのではないか。目の前の実績がどんなにへぼくても、能動的かつ建設的に意見を積み上げていくしかない。雰囲気で流されるままにトップを批判し続けるこの国の空気が一番の問題であることは間違いない。