自浄作用。

いままで静観してきたが、昨年の秋からの将棋界の騒動について言いたい。まずもって、これを機に将棋連盟の役員を現役棋士が務めるのは辞めたほうが良いのではないだろうか。先日辞任を決めた谷川会長も、棋士との二足のわらじで疲弊しているのは目に見えていた。一連のことに対する打ち手も場当たり的としか言いようがない。昔と違って連盟の役割が多岐にわたっている以上、外部からマネジメントができる人を連れてくるべきである。

ひるがえって、棋界の若手はこの状況をどう見ているのだろうか。自分には関係ない、関心がないと思っているのならばそれはのんきなことである。職人気質であることは棋士としては良いことであろうが、それは今の時代では優秀な参謀がいてやっと成り立つことである。純粋に職人としての良さを伸ばしていくことをこれからも求めるのなら、手放すものは速やかに手放す、自浄作用を働かせる。そうでなければ、将棋の世界から本当にファンが離れていくだろう。