終わりの始まり。

ルーブル安が止まらず、ロシアが窮地に陥りつつある。ロシア中央銀行政策金利を一気に17%まで引き上げ、通貨安を食い止めようとしているが、現時点で流れを変えられているとは言いがたい。この流れが最終的にどこに行き着くのか、16年前のロシア通貨危機の再来となるのか、それともリーマンショックに匹敵する世界恐慌につながるのか、どちらにしても目が離せない。原油先物をはじめとして、日本株にしても、米国株にしても、ドル円にしても、ここ数ヶ月の加熱ぶりに比べれば、いい具合に値下がりした買い場を迎えているように見えるが、ここが本当に買い場なのか、さらに二段三段と相場水準が切り下がり底なし沼に突っ込んでいくのか、リーマンショックというまだ記憶に新しい惨禍があるだけに、単純に買い場と喜んでもいられない。

引き金となった原油相場の急落は、しばらくは続くだろう。ただ、考えたくはないが、行き詰まった産油国原油相場の引き上げを狙って人為的に紛争を起こす恐れもある。当事国がこの窮地をどう乗り切ろうとするかという点に、世界政治も経済も左右されていく。

そして日本とて、財政破綻通貨危機が来ないとは限らない。日銀の黒田バズーカによってその可能性は以前よりも高まっている。自国通貨が売られると国内経済はどうなるのか、ちゃんと学んでおくべきだと思う。