相変わらず蒸し暑さはあるのだけど、ほんの少しずつ、夏に翳りが見え始めた。雨がちになり、太陽の強さが身を潜めはじめた。日が落ちるのも早くなり、少しずつもの寂しくなってくる。
夏の高校野球もあと2日。今年は低反発バットが導入されて、打ち合いの面白さはなくなったけれども、それぞれにドラマがあり、スタンドは盛り上がっていたように思える。目覚ましいスター選手はいなくとも、いろんな楽しみを見つけて応援をすることができる。プロ野球が、わかりやすいスターは減ってしまったものの、多様化した好みにあうようにそれぞれの選手がフィーチャーされているのと同じように、応援の裾野は広がっている。
みんなが同じものを判を押したように応援していた時代から、人それぞれ、自分が好きなものを応援する時代へ。気を遣ったり合わせる必要もない、そういう価値観に変わってきていると思う。そんな時代は自由ではあるけれども、思考停止してみんなと同じことをしていればよかった時代と比べれば、ラクな時代ではなくなってきている。