わが家では今年は縁はないが、卒園式、卒業式のシーズンである。何年かが経てば区切りのある、児童、学生という身分がちょっと羨ましい。もちろん社会人にとっても、異動や転職という形での節目を感じることもあるのだが、基本的にはそういったものも中年と呼ばれる年になれば、感慨も薄れてきてしまうものである。
一年ごとにステップを踏みながら大きくなっていくのが子ども時代である。新たな学年になるごとに、またひとつお姉さんやお兄さんになり、ものごとに臨む心構えや環境も変わる。
子どもの未来が輝かしいものであってほしい、と願う親の気持ちはいずこも同じだろう。しかしながら、歳を重ねて世界が広がってゆくこと、また取り組むものごとの難易度が高まってゆくと、いつもいつも順調にステップを踏むことができるわけでもなくなってくる。モチベーションも上がりきらないこともあるし、ついていけなさを感じて挫折したり、諦めることを覚えてしまったりすることもあるだろう。
そうした、親からみればもどかしいような経験も織り交ぜて子どもは成長していく。焦らず、彼ら自身のペースで進んでくれればそれでいいと思う。