思い込みというのはやっかいなものである。仕事で部下に作業をお願いするときに、「これまでのキャリアからして、これくらいはこの納期でやってくれるだろう」という見立てを勝手に立てて依頼するものの、いっこうに進んでいる気配がない。サボっているのかなあと思って多少イライラしながら、それでも放置をしていて、いざミーティングになって案の定求める水準の半分くらいしかできていない。
ここでやっと、ああどうやっていいかわからなかったんだ、ということに気づく。こちらが最初に適切に時間を確保して手取り足取り指導をしていれば、時間を無駄にせずに済んだことなのだ。ただ、あえて自分で考えさせることも必要だったのかもしれない。
そして、出来上がりの水準を予め明示しておくことも必要だったのだろう。もちろんこれもなんでもかんでもお膳立てをしてあげる必要はないが、目安がないとなにも動けない。自分も24-25歳くらいの頃はこんな感じだったよなあ、という感覚を久しぶりに思い出した。習熟していれば10秒でできることを、あれこれ1時間考え込んでしまう。こういうことを40歳になって気づいているのも、あんまり早いわけでもないだろうなあと思いながら、また日々は続く。