見つける、ひらめく。

煮詰まっていてアイディアが出なかったものが、現地に赴いたり、現場に身を投じてみることでふとした瞬間に閃くことがある。これは日がな家に篭っていては巡り合わない類のものだ。

 

最近はまた地方に足を延ばすことが多い。これ自体は前々職の15年前くらいからよくあることだったのだが、ここ10年くらいは基本的には県庁所在地の街を中心に訪れることが多かったのだが、去年からは仕事の性質上本当の地方都市や、辺鄙な場所を訪れることが増えている。こういう場所に赴くのはそれこそ20代の頃以来であり、昔の自分のことを思い出すことも増えているきょうこの頃である。

地方といっても県庁所在地とそうでない町では大きな違いがある。今となっては東京や大阪から離れた県であっても県庁所在地には大都市とそん色ない一通りのチェーンストアなどが揃っており、大都市と県庁所在地の差はそれほどなくなっている。むしろ、同じ県内であっても本当の田舎になってくると、県庁所在地とは全く違った観念でものごとが動いていることが多い。

 

そうした田舎ならではの観念には辟易することもあるが、都市の論理に疲れてしまったような時には逆に癒されるようなこともある。なんでもかんでも都市の物差しで測って、劣後していると一元的に決めつけるようなものでもない。良いところを見つけて伸ばしていけるような仕事ができたら幸せだな、と常々思っている。