孤独と介入と。

経営者は孤独だ、という話をよく聞く。自分の会社のことでなにか問題があっても、たやすく外部の人にそのことを相談できないことも多い。一人で悩み、一人で決断をしていかねばならないことも多くある。だからこそ、経営者の悩みを相談する、という役割を果たすコンサルタントという職業が成り立つのだろう。

そして、自分の会社が窮境に陥ってくると、さらにその悩みは別の切り口から深くなる。解決するのは最終的には自分自身であるにもかかわらず、ステークホルダーからも終始どうにかせいと詰められることになり、さらにはステークホルダーから強引にコンサルタントを紹介され、問題の解決に介入されることもあるからである。そうなれば、自分が積み重ねてきたことが失敗である、ということを認め、外部にもさらけ出したうえでその問題の解決に対処していかねばならない。ここに複雑な感情が織り交ざるのは当然のことである。

相手がどういう心理状態にあるか、そしてどれほどその感情を自分ごととして捉えられるか、まずはそこに、コンサルタントとしての第一歩がある、ということを忘れてはいけないと、今さらながらかみしめる。