円安に思う。

あんまり言及していなかったけれども、円安の話をば。150円を突破したというのはもちろんエポックメイキングではあるけれども、巷で言われている通り、一過性のものに近いのではないかとは、個人的に見ている。ただ、インバウンドは大きく盛り上がることになり、国内の経済格差は以前よりも深刻になることだろう。個人ベースでみれば、恩恵を大いに受けている人もいるし、苦しい生活を余儀なくされている人もいるだろうから、一律でなにかを論じることはできない。

 

円安の原因としてはこれはもう金利差に尽きると思う。米国の金利上昇に伴い、円安というよりは、ドル高が起こっているというのが正しい理解なのではなかろうか。ドル高に伴い、米ドルとの相関性の強い通貨を擁する国ではこれはまた大変なことである。経済の前提条件は変わらないのに、通貨高が進んでしまうことは辛い。

 

終末期医療にカネをつぎ込みすぎだとか、レントシーキングが起こっているだとか、もちろん個別の問題はあるし、社会保障は見直すべきだとは思うが、為替についてはなるようにしかならないし、現状を嘆くよりは、うまくふるまうしかないのだろう。