業。

昔一緒に仕事をしていた人たちと立て続けに連絡を取る機会があった。なんというか、独特の雰囲気をもった人たちだ。かつては自分も同じだったのだろう。ある種の懐かしさもあるが、やっぱり戻りたい、というものではない。どうせやるならいまの場所で為すべきことを成し遂げたい。


業を背負った人たちだなあ、と思う。一面においては満たされてはいるのだろうけれども、公私ともに大変な部分は少なからずあって、手放しで恵まれている人とも言えない。特にプライベートな部分においては、みなそれぞれに苦労している。この点において、業を背負うという言葉を当てはめるのが適切なのかはわからないが、僕からはそう見えてしまう。


自分自身もまた、なんらかの業を背負って生きていくことになるのだろう。しんどい部分はもちろんあるけれども、もはや逃げられないものなのだ。そしてそれは金銭だけで解決できるものでもない。静かに受け入れて、受け止めて、あるいはいなしていくものなのだろう。自分だけが逃げ切れるものでもない。


心に澱が溜まったような状態で、やや元気なく、帰りの電車に揺られている。