興醒め。

北京オリンピックもはや前半戦を終えた。盛り上がりに欠けると言っていいだろう。採点競技での不可解な判定などもあり、あまり気持ちを入れて見る気になれない。夏季競技よりもマイナーでもあるにもかかわらず、競技継続にはかなりのコストがかかる種目が多いだけに、これまでの積み重ねが実際のパフォーマンスとは関係ないところで報われないというのは悔しいことだと思う。


スポーツが国威発揚や政治とこじつけられるとロクなことが起こらない。オリンピックの存在感が世界のなかで薄れていく大きなターニングポイントとなったのが、去年の東京五輪と今年の北京五輪だったと言っていいのだろう。


紅白歌合戦が時代の変化に合わなくなり、抜本的な変革を促されているのと同じく、国別でメダルを競い合うというオリンピックの仕組みもまた、小手先の対応ではなく生まれ変わることが求められているのだと思う。


静かに時代も変わっていく、局面も変わっていく。気づけば大勢も入れ替わっている、ということもよくある。小さなことに喜びを見出し、淡々と自分のやるべきことをやる。それだけしかない。