予見と対策。

感染症が来るこないは別として、この国の大きなトレンド上、どこか未来のタイミングで金利は上がり、大幅な円安が進むことで実質的なインフレが訪れることは予見されていたことであった。そしてそれがいよいよ現実のものとなろうとしている。感染症はその時計の針の進みを速める触媒であっあ。インフレへの対抗策としては、外貨建ての資産を持つことであったり、収益不動産(もしくは現物資産)を保有することであり、目ざとい人たちは何年も前からせっせと対策をとってきたはずである。


かくいう自分は、そういう時代がくるんだろうな、と思いつつも、なにも対策を取ってこなかった(もしくは対策を取ったが裏目に出たと言えるのかもしれない)。結局なにを頭の中で考えていようとも実現に至っていないのでは、それはなにも考えていなかったこととみじんも変わらない。


そんな自分が現時点で思うことは、いよいよ金銭の持つ価値が著しく減じてくるのでは、ということである。金銭をいくら自分の手元に抱えるか、よりも、困ったときに駆け込むことのできる関係を持っていることや、ひとまず食うに困らないコミュニティとのつながりを持っていることが重要になってくる時代が遠くない将来に訪れるように思えて仕方がない。今度こそは、なにかが起こる前に前もって対策を取りたいと思うのだが、果たしてどうなるだろうか。