無限。

鬼滅の刃無限列車編」を子供と見る。アニメを何編か見たことがあるものの、ちゃんと視聴するのは初めてであるが、映画だけ単発で見てもすっと入ってくる内容であった。


なるほど、戦闘シーンの作画は素晴らしい。最近アニメをろくに見ていないので、こういう描き方がもはや普通になっているのか、それとも本作特有のものなのかはわからないが、脳天に刺さりやすい描写である。


最終盤は、死に対する向き合い方の話なんだな、と感じた。鬼になれば100年でも200年でも生きられるぞと誘ってくる猗窩座(あかざ)、それを断って乗客の命を守るために戦う煉獄(れんごく)、挟みこまれる回想シーン、決着はつかず、無限の命を持つはずの猗窩座が逃げて、戦い抜いた煉獄が死を受け入れながら周りの人への言葉を残して命を落とす。そんな一連のやりとりに横たわる「無限」列車という舞台はなんのことを指すのだろうと考えながら見ていた。


命を守るために、それよりも大切かもしれないであろうさまざまなものが自粛させられ、存在を脅かされているいまの世の中、この作品が流行ったワケが少しわかった気がした。