9.11。

9.11から20年。ふと思い立って10年前の日記を見返すも、なにも言及していなかった。遥か遠くに来たな、という気もする。そしていまの世界は再びぐるっと回って20年前の地点に戻ってきたようにも思う。


20年前は大学1年生、学生寮の友人のテレビで確かニュースステーションを見ていた気がする。ただならぬことが起こっていることだけは分かった。世界はどうなっていくんだろう、という思いが頭の中をぐるぐると回っていた。


翌朝、大学の先生(米国人)が、WTCで仕事をしている友人とまだ連絡がついていないと言っていた。世界は繋がっているんだ、ということをその言葉で実感した。でもあの時点での理解はまだまだ浅いものだったと今なら分かるし、かといって今の自分とてなにも分かっていない。歳を重ねるほどに、新しい分野の知見に触れるほどに、自分はまだ世界のことをほんの少ししか分かっていないし、世界を理解するためのフレームワークも十分に持ち合わせていないことに気づく。


いくつになっても、分かったようなつもりでいる態度にはならずに、新しいことは素直に吸収できる人間でありたい。