タイジン。

菅義偉総理が退任。もともとリリーフ登板だったとはいえ、リーマンショックの頃のようにまた1年ピッチで首相が変わっていくのだろうか、と思うとちょっと暗い気持ちになる。世の中も過渡期なのでしょうがないのかもしれないが、混迷の時代は続くことだろう。


去年と同じように、退任してしまえばバッシングはぴたりと止む。ワクチンの調達から高齢者への素早い接種、携帯電話料金値下げ、福島第一原発処理水放出決定などは確かに功績であった。オリパラへの対応やコミュニケーションスキルの欠乏などがかなり足を引っ張ったのは間違いない。もともとタイミングとしても貧乏くじを引いた感は否めなかった。


しかし、退任から総裁選出馬をめぐるなかで諸々の駆け引きが行われた、ということにも驚く。これだけ政治自体が手詰まりになっているなかでも、それでもなお自民党総裁や首相に名乗り出たい人がたくさんいて、人を出し抜かねばその立場にはたどり着けないのがなんとも不思議である。世代交代も一足飛びには進まないものなのだなとつくづく思う。