将棋会館。

関西将棋会館が移転するという。大阪環状線の福島駅から歩いて数分のところから高槻市に、ということだそうだ。1981年の築だから、まだ数年は充分に使えそうな気もするが、耐震基準や手狭になっていることを含めていいタイミングなのだろう。


そう考えば、僕が小学生の頃はまだ築10年くらいの新しい会館だったということか。何度か将棋教室に通った。毎日新聞の将棋欄を見るのが好きで、いつしかルールも覚えたのは小学生3年生くらいだったろうか。ちょうど羽生善治20歳前後でタイトルをどんどん奪取し始めた頃である。


実家からも近かったので、ぶらっと自転車で一階の売店に立ち寄っては、知っている棋士の顔を見つけてドキドキしたっけ。一階の「イレブン」でも一度だけ食事をしたことがある。古き良き百貨店の食堂のような洋食屋さん、というイメージだ。


社会人になって少しして将棋ブームが再燃した頃にも大盤解説会には足を運んでみた。昔は年上の棋士ばかりだったのが、いつしか年下の棋士が増えてきた。そして、思い出の場所がひとつ消える。