麒麟。

麒麟がくる」全44回終了。年末でもないのに年の瀬の気分になるのは変な感じであった。そしてかえすがえすも、終盤は駆け足になってしまったな、という感が否めない。もっとも、正史に記されていない光秀の前半生にフォーカスする、というのが前半の主題であったのは確かだし、特に桶狭間の戦い以前のあまり史料が揃っていない頃の時代背景や事象を丁寧に描いてくれたのは良かったのだから、本能寺の変の直前の描き方が雑になってしまったのはしょうがないところだろう。脚本家からすれば、結末がわかっている部分に時間を割いてもしょうがないだろう、というのも理解できる。


改めて、本能寺の変織田信長を救済する唯一の道として描がれた。これはこれでひとつの解なのだろう。そして、光秀は山崎の戦い以後も死なず生き続けた、というファンタジーも。最高にカッコいい光秀だからこそ、山崎の戦いも、その後敗走中に野武士に刺されて落命するという最期ではなくてよかったのだと思う。


なにはともあれ自分自身もスッキリとした。これで本当に2020年も終わった気がする。2020年、本当にいろいろあった。辛いことも多かったし、嬉しいこともあった。2020年のことは一生忘れないし、麒麟のことも忘れないだろう。