一宿一飯。

今週は同じビルの別の店でそれぞれ一回ずつ食事をした。2階の店は行き慣れたところで、ガラガラの店内でもつ鍋を食べた。6階の店は初めてだったが、おでんと焼き鳥がメインのリーズナブルな店だった。なかなかの混雑で、みな楽しそうにマスクを外しておしゃべりに興じていた。


繁華街もいよいよ歯抜けのように飲食店が撤退している。既に、ここまで生き残った店には少なくない残存者利益がもたらされているように思う。最低限の感染対策は施されているものの、一時期のような締め付けもそれほどない。それでも働く人たちにとっては小さくないリスクを背負いながら、なかなか大変な仕事である。


去年まではむしろ飲み会には消極的な人間で、週二回くらい会食をすればもうお腹いっぱい、という感じだったのだが、今年は人と食事をすることの楽しさ、充足感が身に沁みる。今年僕と食事をしてくれている人たちには本当に感謝してもし尽くせないし、これから一生かけて恩返しをしていきたいと思う。


一宿一飯の恩と引き換えに、自分が相手になにを提供できているのか、いつも考えている。