先週は1日、地方に足を伸ばした日があった。クルマでの移動である。地元の人と一緒に行動していると、「この辺の食事をするところは、県外の人はお断りというところが多いよ」と言われた。噂には聞いていたが本当にあるのか、と驚く。
7月から東京で感染が拡大し、8月に入るとこれが地方に広まった。「東京のせいだ」「都会のせいだ」と言うことは簡単だろう。しかしながら、汚れている(感染している)他者とそうでない自分を分け隔てて差別することは本当に正しいことだろうか、そこには、いつ自分も汚れているほうにまわるかもしれない、差別される側にまわるかもしれない、という想像力が抜け落ちてはいないだろうか。
コロナウイルスは、本当にいろんな、社会のなかの構造問題を浮かび上がらせてくれる。いろんなことを早回しにするために、ウイルスは生まれてきたのかもしれない、とすら思えてしまう。残念ながら、衰退する地方はかなりの割合で出てくるだろう。
夏空はどこまでも綺麗で、砂浜や清流には色とりどりのテントやパラソルが張られている。