日々を支えるもの。

淡々と暮らしている。仕事はあくせくと働いているけれども、際限なくやることが積み上がっているわけでもないし、毎日ある程度のところで自分で切り上げてコントロールできている。家に帰ると、自分でごはんを作ったり、作ってもらっているものを温めたりして食事をする。土日にまとめ買いした食材が、金曜の夜までにきれいに胃袋に収まっていく。


休みの日になると身体を動かす。近所の、これまで素通りしていたような小径で足を止めて、虫を見ていたり、草花を見ていたりする。買いものはじっくりと吟味して買う。


自分の人生をけして投げ出すことなく、手綱はしっかりと自分の手元でホールドして、丁寧に毎日を積み重ねていくことほど、力強い生き方もないと思う。これから世界でなにが起こるかは想像もつかないけれども、こうした日々を送り続けることができればきっと、人生はそこまで悪いものではないのだと思える。


人と比べることもやめる。おカネへの執着もやめる。自分がなんの役に立てるか考える。自分のやることに自信を持つ。単調だとしても、確かな毎日の積み重ねこそが、自分を支えるなによりの礎になる。