リバース。

旧知の人と飲んだところ、楽しすぎて解散した後に吐いてしまった。だいたい1-2年に一回くらい吐いているような気がする。


座って楽しく飲み食いしているときは酔いを感じないのだが、ふと会話が途切れて我に返ったときやトイレなどで席を立ったときにはじめて、身体じゅうに酔いがまわっていることに気づく。それでも相手方が目の前にいるときにはなんとか持ち堪えられるのだが、外に出て寒風に吹かれた途端に血の気がひいて吐き気を催してくる。人前で吐くわけにもいかないのでふらふらとなんとか歩き、公衆トイレに駆け込むと同時に止まらなくなる。


吐いてしまうと楽なのだが、同時にみじめな気持ちにもなる。なんともなしに独り言が口をついて出る。数分くらいかけて呼吸を落ち着けて、丁寧に顔を洗い、気を取り直して電車に乗り込む。


胃の中は空っぽなのだけど、こういうときはなぜか空腹感を感じない。夜半すぎくらいになって猛烈にお腹が空いてきたりはするのだが。昔からよく吐く子どもだったよなあ、なんて思い返しながら、ごった返す車内にたたずむ。