敦賀、雪の夜。

父方の故郷である敦賀2年ぶりくらいだかで通ったので、ふと降りたってみた。おりしも雪が降り始めていた。前に友人を訪ねて降りたったときも雪が積もっていた日だったことを思い出した。


寒いのを我慢して駅前のシャッター街を歩く。もう何十年も時間が止まったかのように、営業しているのかしていないのかわからない、旅館や土産物屋。果たしてあと3年で新幹線が延伸してきたときに、この通りはどうなっているのだろうか。綺麗になった駅舎とロータリーと比べるといかにもアンバランスだ。


駅のホームに戻って山側を見上げてみると、闇夜にびっくりするほど大きな建造物が目に入ってきた。あれが新幹線駅なのだろうか。かなり高いところにホームがあるように見える。あのホームから市街を見渡すとさぞ見晴らしが良いだろうなあと想像しながら、次の列車に乗り込んだ。次にこの街を訪れるのは、新幹線が開通してからになるかもしれない。


要塞のような新幹線の橋梁をくぐって北陸トンネルに向かう。雪がどんどん強くなっている。