収益と還元と。

金融機関の店舗統廃合が進んでいるのだけど、まだまだ生温いのだと思う。地域金融機関はおろかメガバンクですら生温いのだろう。


メガバンクの収益力もじわじわと落ちてきている。同じようにマイナス金利に沈む欧州の金融機関も軒並み業績は良くないが、米国の金融機関は日本のメガバンクと比べてもしっかり稼げている。リスクの取り方がどうと言うよりは、取るべき顧客からきっちりフィーを取り、儲からない顧客を切り捨てるという判断ができているがゆえの高収益なのだろう。


そういう意味では、日本の金融機関は民間としての収益追求よりも、インフラとしての機能を果たそうという意思が強い。儲けていくことに貪欲であるべきか、「地元」に還元することに相応の配慮を払うべきか、日米どちらのモデルがいいかとなると甲乙つけがたいものはあるのだが、結果としてはビジネスの世界では米国がかなり先を行き続けることになるのだろう。


そして、先を行き続けたその突き当たりに、なにが待ち受けているのか。そのあたりはこの1年の大統領選を垣間見る重要なポイントにはなる。