VUCA。

いまの社会、ものごとの難易度がぐんぐん上がっているように思う。まずはビジネスにしても、明確な勝ちパターンが描きにくくなったし、たとえ一瞬なにかのはずみで勝てたとしても、それを持続させるのは至難の技になっている。前提条件がどんどん変わっていくので、過去の経験則があてはまらないのだ。そうなると、中期経営計画のようなものはあまり意味をなさなくなる。むしろ刻々と変わっていく世の中にたいして複数のシナリオを持っておいたり、プリンシプルだけ定めておいてあとは臨機応変に動くほうがよいのだ。


政治や国際関係なども同じような状況である。過去打ち立てたシナリオが通用しなくなっている。ふわっとした民意が力を持つようになり、いかにその風向きを捉え損なわないかが重要なポイントになっている。強硬にものごとを推し進めようとするとうまくいかないのは、いまの香港を見ていればよくわかる。大陸中国もこれからはなかなか苦労するだろう。そして、日本の大企業もそれは同じだ。