親と子①。

僕は両親とは仲は良いのだが、深く掘り下げた話をしたことはほとんどない。家族三世代で旅行をしたり、お盆や年末年始などは楽しく過ごしているが、よくある、父親と息子で2人で飲みに行く、などということもやったことがない。たぶんこれからもないだろう。 そんなことで良いのかなあ、などと思った時期もあるが、今になってみると、まあ家族といってもそんなものだ、無理に話さなくてもいいものだ、という境地に達するようになった。 親は親で僕にたいしてこんな風に人生を歩んでほしい、という願望は持っていたのだろうが、僕はことごとくその願望には従わずに人生の選択をしてきた。親としては不満に思う部分もあったのだろうが、もう30代も後半に至ってはなにも言うことはなくなった。それはそれでいいんじゃないか、という思いに至ったのだろう。そして僕は、親の言う通りの人生を歩まず、なにもかも自分で選択してきて、本当に良かったと思っている。(明日に続く)