ストーリー。

有給消化中の夜、一晩だけ全く眠れない夜があった。なぜだかわからないが、すごく脳が興奮状態にあったのである。


ぐるぐるいろんなことが頭のなかを駆け巡っていくなかで、自分自身の原体験と、それに伴って進んでいく人生のストーリーについて思考は沈んでいった。


僕が僕自身の人生を通して身につけた、僕にしかできないストーリーがある。スキルを身につけることよりも、どんなストーリーをこれまで歩み、そしてこれからどうその続きを作っていきたいのか、考え抜くことこそが、これからの時代を生き抜くなによりも強い意志になる。


寝なければ、という切迫感から自由になって、気持ちのおもむくままに、目を爛々と輝かせて、思考を飛ばしていた。そうしていたら、空が白み始める頃には、意識を失くしていた。夢のなかでもまた、自分のストーリーを紡ぎ続けていた。


これこそが、なにものにもぶらされない自分の軸だと思う。そしてこのタイミングで、それを再認識する機会に恵まれたことは僥倖である。