スピード。

速いスピードで走っている(仕事の進め方の比喩)人に声をかけるのは憚られるものだ。しょうもないことを言えば一蹴される恐れすらある。論点を絞って、見せかけだけでもさもその人と同じスピードで走っているかのように自分を奮い立たせてコミュニケーションを取る。

速いテンポで交わされるディスカッションはそれだけで刺激になる。過去どれだけの人がこのテンポに惑わされてきたのだろうと思いを巡らせる。自分ならば、舞い上がってまともに話せないような人とも、この勢いでまくしたてて、丁々発止の議論をしてきたのだろう。

そちら側に行ってみたい気持ちもないことはないのだが、自分自身どこまで耐えられるか、ということには全く自信がない。ただひとつ興味があるのは、そのスピードで彼はどこに向かおうとしているのか、いまの彼を突き動かすのはどういう欲望であり想いなのか、かなり勇気のいることだとは思うが、聞いてみたい。