かます。

大阪出身なのに、大阪出身らしくないとよく言われる。言葉のイントネーションもあるのだが、それ以上にこだわりが少なく淡々としているふるまいが相手にそういう印象を与えるのだと思っている。

大阪らしい言動として1番に挙がるのは、どうでもいいさ末なことをわざと問いかける、ことだ。天然やボケを装って問いかけがなされることもあれば、大阪弁でまくしたてる(俗に「かます」という)こともある。どれも本心からではなく、想定外の言動をぶつけることで、相手の機転や器量を測るのだ。このあたりの感覚は、大阪以外の人には全く理解できないらしい。

これが好きな人、違和感を覚えない人は大阪でストレスなく生きていけるのだろう。僕も大阪生まれ大阪育ちなので、別に違和感を覚えるわけではないのだが、いつもいつもこういうやりとりを重ねるのは精神的にしんどい。もっと単純であっさりしたコミュニケーションを求めたくなる。

それも、僕が大阪を出た理由のひとつだったのかな、といま振り返って思う。そんな僕も精神的にフリーダムになれる自宅内では、妻子に変な「かまし」を連発しているわけなのだが笑。