新しい世界。

一昨日、仮想通貨の取引所大手がハッキングに遭い、いまのレートで日本円にして数百億の仮想通貨が盗難された。その日の深夜の記者会見からはじまって、昨夜になって盗難への補償に対する取引所運営法人からのプレスリリースがあった。この一連の流れには、一個人としても本当に考えさせられるものがあった。

金曜夜から土曜昼間にかけては、取引所運営法人はこれで万事休す、法的整理は免れないだろう、たとえそうしても補償はやりきれないだろう、という見方が大勢であった。セキュリティ対策を後手に回して、テレビCMなどの宣伝費用に資金を投入していたことにも批判がされていた。おそらくはこれで仮想通貨マーケット全体にも相当な冷や水が浴びせられるだろうと思っていた。

その流れがあったなかで、運営法人が全額を補償して日本円で返金していく、というリリースが出た。返金額を算出するレートが多少ケチっているだとか、どれくらいの期間をかけるかが明示されていないだとか、いろいろと細かい問題点はあるが、なんにせよ返金するという意思表示がなされたのだ。自己資金で数百億を払おうとしているのだ。

2018年のこの世界には、僕がまだ見ることすらできていない世界で、大きな富が生まれているのかもしれない。目の前のことを地道にやる、とは思っていたけど、やっぱりこの新しい世界を見に行かなければならないのではないか、という衝動が湧き上がってくる。