アマゾン。

年の瀬も押し迫った週末ということでイベントも盛りだくさんだったのだが、それらを差し置いても、NHKスペシャルの「大アマゾン」シリーズの印象が脳裏にこびりついて離れない。


今回新作として放映されたものもなかなかの深淵さをまとっていたのだが、過去の再放送「ヤノマミ 奥アマゾン原始の森に生きる」が圧巻であった。いきなり産んだ赤ちゃんを焼くシーンからはじまるのである。事前に内容を知らずに見始めたのがむしろよかったのかもしれない。引き込まれるように60分見入ってしまった。


シャーマンの言葉、狩りの成果、そして少女の出産シーン、それぞれが淡々と描かれており、解釈、受け止め方を見る方に委ねるスタイルが良かった。考えさせられる、というよりは、思考のもっと前にある感覚レベルに働きかけられているような内容である。表面だけを見れば野蛮で残酷なことなのだが、全くそのようには思えず、見入ってしまった。なんとも重いものを、年末に投げつけてくるものである。