孤独。

珍しく昼間の空港で飛行機を待っていたら、修学旅行の集団に出くわした。シーズンなんだろう。列をなしてチェックインし、荷物を預け、保安検査所を通過し、フライトを待つ。1時間以上立ちっぱなしなんではないだろうか。これも待ちに待った修学旅行で、友だちと過ごす時間であれば苦にならないのだろうな、あとは若いから疲れないんだろうな、などと思いながら行列を横目に見る。


iPhoneを充電しながらたたずんでいると、同じように列を外れてぽつんといる生徒の姿を見つけた。別に肩身が狭そうなわけでもなく、早く時間よ過ぎろと念じている風でもなく、淡々としている。若いのに、孤独との付き合い方が上手いな、と感じた。なかなかいっぱしのオトナになっても、1人の時間をうまく過ごせる奴は自分も含めていないのだ。


ふいに先生らしきオトナが彼にしゃべりかけると、まるで彼も対等な大人であるかのように言葉を返す。孤独な時間は人を成長させる。