水面の下。

師走も中旬に。朝晩は冷え込むものの、真冬用のコートを着ていると寒さは感じない。それどころか暖房の効いた満員電車に乗り込むと汗ばむほどだ。明日からは本格的な寒波がやってくるらしい。

きょうは営業に出ずに淡々と今年を振り返っていた。僕の場合、日々のあらゆることをノートに記録しているので、年間で10冊ほど新しいノートが溜まる。それを1つひとつ丁寧に再読しながら、その時々で取り組んだことを思い出し、こぼれ落ちそうな案件を掬い上げていく。

今年はいろんな感情が渦を巻くこともあったので、そうした記憶も思い起こしながら読み進めると、とかく時間がかかる。没頭しているうちに気づけば、くしゃみが止まらなくなり、頭がぼうっとしてくる。これはいわゆる知恵熱だろうか。

まるで息を止めて水中で探しものをするような作業だ。辛い作業であるけれども、これをきっちり咀嚼しないことには、前に進めないと思っている。時折水面の上に顔を上げて、ぷはぁーと息を吐きながら、ひと息をついている。