空っ風。

先週のことになるが、秋晴れの群馬にいた。風は強いが空は青い、おまけに山々は色づいて綺麗だ。いま住んでいるところも夕暮れどきになると丹沢あたりの山が綺麗に見えるのだけど、もう少し近くに山があればなあ、と切に願う。

群馬で面白い人と会っていた。なにが面白いって、経歴が面白い。どう考えても日本に1人しかいないようなキャリアを辿っている。直近はそれなりに大手の会社で長く働いていたので、思考回路はサラリーマンっぽく染まってはいるし、そもそもが真面目なタイプのだけど、端々に隠そうとしても隠し切れないアブノーマルさを感じる。

最近、まあまあ普通に仕事をしながらも、「普通でない」人たちに出会うことを楽しみにしている自分がいる。たとえ、すぐに現実的な仕事につながらなくとも、行動を起こしてしまう。それこそが、今の仕事を続ける真の原動力なのかもしれない。

ひとつひとつの出会いを反すうしながら、自分自身はどこに向かっていくのか、ぼんやりと考えながら、東京に帰る電車に揺られる。