エセ関西弁。

単独行動が好きな僕も、会社の上司に帯同してもらって出張することがまれにある。そのなかで、気になることがひとつ。

関西方面に出張に行くときに、上司はエセ関西弁を使おうとする。本人は東京生まれ東京育ちだが、両親のどちらかがもともと京都の出だそうだ。そんなこともあり、親しみを込めて好意で関西弁を喋ろうとしているのだろう。そして彼自身の感覚では関西弁をしゃべることができると認識しているのだろうが、彼の関西弁からはどうしても違和感が拭いきれない。

細かいイントネーションだろうか、彼の関西弁は5秒で、偽のものであると判ってしまう。そして、偽の関西弁を話すというのはひどく罪作りなことであるのだ。

関西の方を目の前にして、偽の関西弁をしゃべる、というのは、相当にリスクの高い行為である。それはある意味で相手を馬鹿にする行為とイコールと言っても過言ではない。たとえば僕が東北出身の人を前にしてわざとズーズー弁をしゃべれば、それは嘲笑に近い行為とされるであろう。

おせっかいだけど、今度指摘してあげようと思っている。果たしてどんな顔をするだろうか。