リアル。

昨日の朝、北朝鮮からミサイルが発射されたとの情報を受けて、東京メトロなどの一部交通機関が運転見合せとなった。連休初日の早朝ということもあり、影響はごくごく小さなものだったが、これが平日の通勤時間帯などに起こっていれば、人びとの心にどんな印象を残しただろうか。戦時体制というものは案外こういう経験の積み重ねを通じて作られるのかもしれない。

一方で、韓国は大統領選に向けて、淡々と毎日が進んでいるように見える。もちろん有事の準備はしているのだろうが、ことさら事態を煽るような報道はなされていないと聞く。

この両国の差はどういう要因によるものなのだろうか。なんだかんだ言って韓国の人は、同胞が住む北朝鮮という国について、いつもリアルな感覚を持って暮らしてきた、ということなのだろう。

アクシデントが起こることを望む気はさらさらないのだが、今回の事変を機に、平和を保つために、この国や個人に真に必要なものはなにか(思考面でも物量面でも)、ということへの議論や理解が深まるといいな、と思っている。