他人と自分。

いろんな人のいろんな人生を見る。これまでは、あああの人のようには生きたくないな、反面教師にしなければ、などと思うことがしばしばあったのだが、最近になってそんな感情もなくなってきた。

幸せなことも、不幸せなことも、苦しいことも、楽なことも、全ては人それぞれの運命でしかないのだ。しかもその人の人生は道半ばなわけで、それに対して他人が勝手に善し悪しを述べること自体間違っているのだ(こんなことに僕は今まで気づけていなかったけども)。

人生がうまくいっているか、いないかを決めるのは自分自身でしかない。しかもその尺度は自分自身で自由に変えられる。他人と自分を比べて優越感を得たり、劣等感を感じることも含めて、自分の捉え方しだいでなんとでも変わるものである。

こう生きなければならないだとか、自分の色眼鏡を通して他人のことを見たり、コメントしたりするのは愚かなことだ。僕もまた、意識していてもなお、愚かさの沼に容易にはまり込んでしまいそうになる。