彼と僕。

弟が近所に引越してきて2週間になる。先週末もわが家で食事をした。正直なところ、これまで弟とは距離があったので、こんな風に食卓を囲んでいるのは不思議な感覚である。

弟と一緒に食卓を囲んでいたのはおそらく15年以上前のことになる。僕が高校を卒業するまでのことだ。それからも多少実家で一緒に住んでいた時期はあるが、平日はまず食事の時間が重なることはなかったし、休日もなんだかんだでほとんど一緒に食事した記憶はない。

もっと言えば、弟と仲が良かったのはそれこそお互いが中学校に進学する頃までだったように思う。それからはなんとなく遠ざけあっていて、他愛もないことを除けば面と向かって話をすることもなかった。お互いを意識し合っていたのかもしれない。

そんな2人が、今回互いに近くに住むことになったのは、大げさではなく運命なのだと思う。だから、運命には逆らわずに、これまでよりももっと弟と一緒に過ごす時間を増やしてみようと思っている。