目と口。

花粉症真っ盛りの季節。一昨年あたりからこの時期は毎日マスクをするようにしたところ、症状はほとんどなくなった。花粉の摂取量自体も減ったことで、体質が改善してきたようにも思う。

常にマスクを着けていることで、副次的な効果も出てきた。外を歩いている時に感じるストレスが、前よりも減ってきたように思う。マスクをしていなかった時には気づきもしなかったが、顔(のなかでも特に口)を人前で晒している、もっと言えば人に対してどんな表情を見せるか、というのは意外にも神経をすり減らすことのようだ。

とは言え、マスクを着けたからといって表情が完全に隠せるわけではない。目は口ほどにものを言う、の言葉の通り、マスクのなかで口を動かせば、否が応でもそれに連動して目(それと特にまゆげ)が動いている。

顔の器官のなかで、目は受動的に表情を形づくり、口は能動的に表情を形づくるのだろう。だからこそ、その存在をより強く意識してしまうのかもしれない。