命日。

きょうはおばあちゃんの命日である。1年前のきょう、夜が深まり始める頃に、おばあちゃんの心臓は動くのを止めて、呼吸も止まった。僕が言うのもおかしいが、立派な人生だった。

あれから1年が経って、ぼくの家系を取り巻く環境も徐々に変わってきた。祖父母の代が全て鬼籍に入ったことで、これまでの中心世代は父母の世代だったのが、僕らの世代に降りてきたことを強く感じる。これまでは、未だに僕自信も父母に頼りっぱなしだったのが、いつまでもそんな体たらくではいけない、という気持ちが強まってきた。

家族のかたち、家のかたちは新しく変わっていく。新しく変わらなければならないのだと思う。ただ、だからといって昔の思い出、おばあちゃんとの思い出が消えるわけではない。それぞれの時代に、それぞれの中心世代が支えてきてくれたからこそ、今があるということをきちんと心に刻んで、これからの時代を泳ぎ切って、次の世代にバトンを渡していくのだと思う。