プロであること。

この夏、2度ほど百貨店の将棋まつりをチラッと見る機会があった。将棋まつりは席上対局やトークショーといったイベントも面白いが、根強い人気のコンテンツといえばやはり指導対局だと思う。その日も、女流棋士を含めた著名な棋士が多面指しをこなしていた。

多面指しはもちろんのこと、指導対局をする棋士を見ていて思うのは、人の目にさらされながらも、よく自分の棋力が出せるなあ、ということである。僕であれば、至近距離から多数の人の好奇の目にさらされて、持っている実力のうちのどれだけの力が出せるだろうか。将棋の実力がもともと凄いのはさることながら、棋士の方々というのは自分の実力を発揮するために精神をコントロールすることに非常に長けているのだと思う。

どんな分野であれ、人に見られているからといってパフォーマンスに影響が出るようならば、それはプロのレベルではないということなのだろう。そうすると、自分はなんのプロなのか、ゼロから考え直してみたくもなる。