夕方の病院。

保育園に通い始めてもうすぐ1年になる。去年の秋などはよく風邪を引いていて、それこそ毎週一度は必ず小児科や耳鼻科にかかっていたが、今年の春からはめっきりとその回数も減ってきた。保育園も長いこと休んでおらず、親にとってはずいぶんと助かっている。

それでも病院通いが全くなくなるわけではなく、ちょくちょく保育園から、病院で診てもらっては、という提案を受ける。最近は暑くなってきたせいか、先週ときょうの2度、汗による湿疹を皮膚科で診てもらうことになった。

まだ仕事が続いているなか、妻から「皮膚科に寄って帰る」というメールを受けると、気もそぞろ、仕事が手につかなくなる。そしてそそくさと手仕舞ってオフィスを出る。大したことはないはず、とわかっていても、やはり心配にはなる。これは、帰るに帰れないでいる父親であっても、同じ思いになるのだろうか。

皮膚科を出てくる妻と息子と落ち合って、ほっとして帰路につく。きょうのような気持ちも、いつか思い出の1ページになるのだろうか。だとすると、人生もまんざら悪くないな、と思う。