SAM&DAVE.

きょうも今日とて大阪出張。たっぷり中身の濃い日中の営業を経て、夕方から親密先と食事を兼ねて打ち合わせ。喧々諤々の議論を交わしてアドレナリンが止まらない。大阪出張の帰りの新幹線はいつも、疲れているのに神経が昂ぶって眠れない、というジレンマに陥る。

最後になじみのスナックにちらっと寄って帰るのだが、駅までの道すがら、ふと左に顔を向けると見慣れた、しかしここ数年は全く思い出すことのなかった看板が目に入った。梅田は新御堂筋沿いの「SAM&DAVE」だ。もう10年も前の話になる。うだつのあがらない銀行員時代、溜まったうっぷんを発散させるのはこのクラブだった。懐かしさに胸がいっぱいになった。なかで若者たちがぎゅうぎゅうにひしめきあっていたが、踊っているわけではなく、街コン会場と化していたのはご愛嬌か、時代の流れというべきか。

安直だが、思えば遠くへ来たもんだ、というセリフしか浮かばない。いま歩いているのが正しい道だったのかはわからない。ただ、正しくするしかないのだと思い直し、すっかり涼しくなった夜道を大阪駅へと歩く。