居酒屋横須賀線。

同業の親しい人と飲む約束をしていたものの、先方に帰らなければならない事由ができたので、急きょ居酒屋横須賀線を開店。グリーン車で酒盛りとなった。

普段から横須賀線に乗っているが、乗車時間は10分なのでさすがにほとんどグリーン車に乗ることはない。遅延などで普通車両が大混雑した際に仕方なく乗るくらいである。

そんなわけでグリーン車に揺られながら缶ビールを飲むのは新鮮だ。流れる夜景と話をつまみに飲む酒も美味い。ほどよい揺れのせいか酔いもまわりやすい。横須賀線グリーン車両の、天井が丸い感じも、非日常を感じさせる。

ひとしきり飲んで、鎌倉で電車を降りる。駅前に出てみて、一呼吸して、もときた道を戻る。逆方向の電車は空いていて、ひとり窓の外の流れる景色を見ながら、話を反芻する。

人それぞれいろんな岐路がある。時に人生はクロスして、それまでは思ってもみなかったような新しい弧を描くこともある。そんな幾多の人生を思いながら、電車に揺られて帰る。