八日目の蝉。

仕事は繁忙期に入りつつも、早め早めの対応でいまのところはうまくコントロールできている(はず)。あと5週間、しっかりやりきりたい。

金曜の夜、テレビで「八日目の蝉」を観る。2〜3年前にDVDで一度観たので二度目になる。なんというか、人の親になったことでより切なくぐっとくるところはあったのだけれども、個人的には消化不良な作品ではある。

本来的にはさらった(偽りの)母親と、さらわれた娘の関係性のはずの2人が、親子としての結びつきを強めていく、というのがこの作品の主なメッセージになっている。そこにスポットが当てられ、なおかつ母親役の永作博美の名演によって、親と子の幸せと悲しみが綺麗に浮かび上げられているのだけど、周辺事情があまりにもすっぱりと切り捨てられていて、空虚さを感じずにはいられなかった。映画の見せ方としてはこれでいいのかもしれないけども。。

そんな文句はありつつも、小豆島の情景含めて映像は綺麗で印象に残るし、小池栄子の挙動不審さや、劇団ひとりのこなれた感じや、田中泯の職人っぽさまで、いろいろと堪能できるポイントは多いので、また数年したら観てみたい作品ではある。